« 2010年09月 | メイン | 2010年11月 »

2010年10月 アーカイブ

健康寝具と高級寝具

睡眠導入器、安眠マスク、誘眠テープ、不眠改善薬、電子冷却枕、適冷枕、電子入眠器などなど・・・


もはや枚挙にいとまなき現状ですね。


眠っているうちに、いわば労せずして健康な体質をえられるというのですから、まことに結構なアイデアでしょう。


わたしなども仕事の関係上とかく肩がこったり、寝つきが悪かったりで、ついつい健康マットや安眠マクラのごやっかいになりました。


これはたしかに効果はありますが、人間というものは勝手なもので、安眠できると不眠の苦しみは忘れてしまいます。


手間のかかる健康用の装置などはだんだんめんどうくさくなって、押し入れのこやしとなってしまうのです。


忘れた頃にまたまた疲れがたまってくると、こんどは違った健康寝具の広告が目についてそれに飛びつきます。


・・・こうしていつの間にか健康寝具の博物館が用意されているような家庭も少なくないのではないかと思います。


健康寝具についで人気商品にのしあがってきたのは、高級寝具ですね。


日本経済の発展によって、数字の上のことではあっても日本は世界一の金持国になりました。


・・・といってもにわかに大きな家に住むことはむずかしいもの。


衣・食に対する欲求は既にある程度満たされています。

羽毛布団の誕生

今までは人目につかないという理由であと回しになっていた寝具に目が向いてきました。


・・・改めて考えてみると、人生の3分の1は寝具の中で過ごすのです。


海外旅行で味わったような素敵な寝具・寝室をわが家にもちこもうという発想が生まれてもおかしくはないですよね。


こうして羽根ぶとん、羽毛 布団や羊毛ぶとんを先兵とした高級寝具が幅をきかせてきたのです。


羽根ぶとんなどというものは、つい最近まで庶民にとっては高嶺の花でした。


保温力が高く、軽く、吸湿性にもすぐれています。


掛けぶとんとしては確かに最高の品質であることはわかっていても、何しろ高いものでした。


とてもわれわれの手はとどかないと思っていたものが、とんだ円高の恩恵で一寸無理すれば買えるところにきました。


もうこうなると会員制の分割払い、おまけに抽選で海外旅行といったサービスつきの販売システムが登場します。


初期の羽根ぶとんには虫菌の駆除の点で苦情が多く、一時はブームに水をさす事態もありましたが、間もなく改善されました。


ただそうした悪いイメージからの脱却もあって、現在では羽毛ぶとんが主役となっています。

羽毛布団の誕生 2

羽根ぶとんも羽毛 ふとんも、水鳥の毛を使うことでは同じです。


しかし、現在の基準(法的基準ではなく業界による自主的表示ですが…)、では羽根ぶとん厳水鳥の毛93%以上、陸鳥の毛5%以下、その他2%以下で、フェザー(水鳥の腹の小羽根)が50%以上であること。


羽毛ぶとんは水鳥の毛が97%以上、陸鳥の毛1%、その他2%以下で、ダウン(水鳥の胸のわた羽)50%以上・・・となっています。


この基準に適った商品には「グッドフトンマーク」を取りつけるというような方法で消費者への表示を行っています。


寝具革命のよび名が高かった昭和40年代は、いってみれば化繊・合繊といった非撚糸繊維の最盛期でした。


自然の繊維には進歩はありませんが、化学繊維には進歩があるという言葉にも説得力があって、じじつ、より良い化学繊維が開発されてもきました。


しかし化学繊維の開発のテンポにも加速的ないきおいがなくなり、また吸湿・保温の点でいぜんとして天然のものにはかなわない現状からみると、天然ものの高級化にひとびとの目が向けられるのも歴史の必然であるかもしれません。


真綿ぶとんが幅をきかせ、羊毛ぶとんも同様の理由でにわかにシェアを広げてきました。


すべては今後のなりゆきにもかかっています。


しかし羽毛にせよ、羊毛にせよ、長所はまた弱点でもありうるわけで、長年の使用によって羽毛が折れるとか、羊毛のフェルト化が起きるでしょう。


あるいは羽毛も羊毛もよほど目のつんだ布地で包まないと、布目から細かな毛がとび出してきます。


そのほか残脂率に関連した匂いの問題もありますね。

高級な羽毛布団は手放せない

羽毛 フトンは高価な寝具です。


それだけに、こうした短所に対する対策と品質の管理が十二分にゆきわたらないと、とんだ不評が表面化する可能性もあるのではないかと思います。


寝具の高級化はベッド、枕、枕ランプからインテリア全般にまでひろがる可能性もあるでしょう。


しかし、最近では蚊帳が売れ出すという珍現象も無視できません。


・・・というのもエアーコンディショナーの普及によって、夜中の冷えすぎが引きおこされました。


その対策として蚊帳が見直されるという思ってもみない現象が現実化しているのです。


網戸が普及して室内に蚊の侵入する心配はなくなりましたから、これは蚊帳ではなくて、むしろ昔の御帳にあたるものともいえますね。


高級化する寝具の未来を考える線上に、かつての優雅な御帳のムードを思いえがくのも、想像の世界としてはまんざら捨てたものではありません。

About

2010年10月にブログ「心地よい睡眠のための知恵袋」に投稿されたすべてのエントリです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2010年09月です。

次のアーカイブは2010年11月です。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

管理人のお気に入り

なし